歯科矯正での抜歯と親知らずを奥歯に治療について

(更新日021年4月21日)

2件の歯科矯正の無料相談で、全く異なる治療を提案されました。

矯正の治療を始める前に病院選びの参考になる「歯科矯正の無料相談」

ただどちらも「歯を抜いて治療をする方法が良いようだ」という事でしたので、「矯正治療でなぜ抜歯をするのか?」について調べてみました。



歯科矯正での抜歯と親知らずを奥歯に治療について


それとB医院の「奥歯を抜いて親知らずを奥歯にする。」という治療についても書いてみたいと思います。


歯科矯正で抜歯について

歯科矯正で歯を抜く理由はスペース確保の為

歯科矯正の治療を始める上で、そもそもなぜ歯並びが乱れたのか?を見る必要があります。

それで歯を並べるスペースが足りていない人は、そのスペースを確保しないと歯が綺麗に並ぶのは難しいと思います。

矯正の歯を抜く例えでよく見る話しなのですが、「6人がけの椅子に6人で座るより、5人で座ったほうが余裕がある。」という事です。

またその6人がけの椅子に普通の人が6人で座る分には問題がありません。

けれど体格の良い人いるとスペースが足り無くて、ギュウギュウ詰になってしまうという事です。

歯も同じようもので、ギュウギュウに並んでいるうちに、傾いたり重なったりして歯列が乱れるという事ですね。


矯正治療が終わって綺麗に歯が並んだとしても、ギュウギュウに歯を並べてたとしたら、「再度、乱れる可能性がある」という事は想像が出来ます。

「歯並びがガチャガチャしている」・「歯の重なりが大きい人」と言う人はそもそもスペースが足りていないという場合が多いと考える事が出来ます。



歯科矯正で抜いてはいけない良い歯はあるのか?

上記のようにスペース確保の為に歯を抜いて治療を始める分けですが、沢山ある歯の中で抜いて良い歯と良くない歯というのはあるのでしょうか?

一般的な矯正治療の方法では「小臼歯の4番、5番を抜く」という事でしたので、そのあたりも少しご紹介してみます。



必要性と見た目で抜かない前歯

まず抜いてはいけない歯で出てくるのが前歯。
番号でいうと1番と2番になります。

普通に考えるとモノを噛むのに必要な歯ですし、見た目の問題も出てきます。

機能の必要性と見た目から、矯正で抜く事は殆ど無いと言われています。

それとは別にこの前歯の辺りにスペースが出来ても、歯を並べていくためのスペースとして有効な位置ですか?と言われると疑わしいですよね。

ですので前歯を抜く優先度はかなり低いという事です。


犬歯は丈夫で寿命が長いので抜かない

続いて3番の歯で一般的に犬歯と言われている歯です。

中には「八重歯になって見た目がよくないから抜いてしまおうか?」と思う方もいらっしゃるそうですが、犬歯はとても重要な歯と言われています。

それは「他の歯に比べて根が深い事」や「寿命が長くて丈夫な歯」という事です。

矯正治療ではこの歯が健康であれば、まず抜かない歯とされています。

なので審美目的も含めスペース確保の為に八重歯を抜くというのは、ありえない方法なんだそうです。

「八重歯が気になっているので、いっそ抜いてしまえ!」と考えているなら、まずその考えは改めた方が良さそうですよ。

見た目重視で今はそれが良くても、将来歳を重ねた時に後悔する可能性が高くなるのでは?と思います。



大臼歯(奥歯)は噛み合わせの重要性から抜かない

次に6番目と7番目。
これがいわゆる大臼歯と言われている奥歯です。

食べものをすりつぶす歯です、噛み合に重要な歯と言われています。

噛み砕く力を受け止める為。ほかの歯に比べて歯の根の本数が多かったり、歯そのものが大きかったりすると言われています。

機能以外の面で口の奥に生えているいますから、ここにスペースを確保しても、他の歯を移動させるのに(歯を並べるのに)とても時間がかかるという事でであまり抜かない歯です。



一般的な歯科矯正で抜くのは小臼歯

・1番と2番の前歯は機能と見た目で重要
・3番の犬歯は丈夫で寿命が長い
・5番と6番は噛み合わせで重要な歯

とそれぞれの歯には抜けない理由がありました。

それらを除いて残った歯は4番と5番です。

歯科矯正で一般的に抜くのはこの歯になります。

何だか消去法のようですが、他の歯は抜くと何かしら問題があるので「比較的影響の少ない4番、5番を抜きましょう。」という事ですかね。

歯はそれぞれに役割があって、どの歯も必要だから生えています。

いらない歯が存在するハズがありませんから、やむを得ずの選択で4番と5番を抜くという事なんでしょうね。

因みに4番と5番の歯は小臼歯とも言われています。

ものをすりつぶす歯ですが、大臼歯と比べると少し小さな歯でも有るようです。

重要性が一番低いと取れるも踏まえて、歯の並びの真ん中辺りに生えている事も見られています。

それは他の歯を移動させやすい場所に生えているいう面です。

機能とスペース確保で言うとこの歯を抜くのは割と合理的なんですね。



親知らずを奥歯にするという事

矯正で大臼歯の抜歯はレア

歯科矯正の抜歯でそれぞれの歯の重症性を踏まえた上で、私は「奥歯を抜歯する」というパターンで矯正の治療を進める事にしました。

でははあまり抜かない奥歯を抜いて、本当に歯は綺麗に並ぶのでしょうか??

これは最大の懸念材料でしたが約2年と7か月ほどで綺麗に歯が並びました。


この治療の症例はとても少ないです。
「まずやりません。」と記載された内容が多かったです。

そういえば無料相談に行った際に、「先生によって治療の方針が全く違ってくるような歯並びかもしません。」とも言われました。

ですので治療を決めた先生はこの歯を抜歯する方向を提示して下さいましたが、他の先生だったら違う歯を抜くだったかもしれません。

因みに先生は6番を抜歯する矯正治療は、私で二人目だともおっしゃっておられました。

ただ「一人目の方は歯の状態が良くなかったので、抜歯という選択をしましたが、健康な6番を抜くというのは決断がし難い。」という事でしたので、難しい方法だったと思います。


奥歯の抜歯を決断したのは28本の矯正だから

少々決断が難しい奥歯を抜くという事ですが、判断をゆだねられた際に覚悟を決めました。

奥歯を抜いて親知らずを奥歯にするという事は「結果的に一般的な抜歯治療より残る歯の本数が多い」という事です。

つまり、親知らずを抜いた28本から上下それぞれ抜いてそろえる場合、残る歯は24本になります。

しかし奥歯を抜いて親知らずを奥歯にすると、プラスマイナス0で残る歯は28本になります。

これを決めたのは一番最初の無料相談で「8本の抜歯」を提示された時に感じた事が大きいです。

「二度と生えてこない歯を沢山抜くのは怖いなぁ」という思いがありました。
ですから今の治療の方向で少しでも歯を残せて良かったと感じています。




最後に

因みに奥歯を抜いた感想ですが、一言でいうと食事が大変でした。

抜いた歯が変則的な事もあり、どうやってご飯を噛んだらいいのか分からないのです。

奥歯が無い事で他の歯を使う必要もありますし、右と左で感覚が違うと感じる事もあるので顎がとても疲れますし、何だか力も入りません。

何となく「1本抜くだけ」のように安易に思っていましたが、噛む感覚が全く違うように変わりました。

当時は色々な不安がありましたが、「治療の前例がある」という先生を信じて矯正を進めていきました。

おかげさまで無事に終了し今の生活も快適ですので、結果的に良い選択を決断したと思います。
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