そして結果的にそう決断した理由と感じた事を少し綴りたいと思います。
歯科矯正の抜歯について
スペースが足りない場合の抜歯
歯科矯正の治療を始める上で、そもそも歯を並べるスペースが足りていない場合は、スペースを確保しないと、歯を綺麗に並べるという事は難しいと思います。例えで良く言われる表現が「6人がけの椅子に6人で座るより、5人で座ったほうが余裕がある。」という様な事です。
6人がけの椅子でも、体格の良い人が6人で座るとスペースが足り無くて、ギュウギュウになってしまうという事です。
歯も同じで、ギュウギュウに並んでいるうちに、歯が傾いたり重なったりして歯列が乱れるという事ですね。
ですので、矯正治療を行ってぱっと見、綺麗に並んだとしても、ギュウギュウに歯を並べている状態では、「再度、乱れる可能性があるのでは?」という事は容易に想像が出来ます。
歯並びがガチャガチャしている、歯の重なりが大きい人はそもそも歯を並べるスペースが足りていないという場合が多いという事も容易に想像が出来ます。
歯科矯正では、そのスペースを確保する為に、歯を抜くという方法をとる場合があります。
そして、歯の健康状態にもよりますが大抵は第4と第5番の小臼歯という歯を抜くそうです。
矯正で抜いても良い歯は?
こうしてスペース確保の為に歯を抜いて治療を始める分けですが、沢山ある歯の中で、何故「4番、5番」を抜くのか?を調べましたので書いていきたいと思います。1番、2番(前歯)は必要性、見た目の重要性で抜かない
1番と2番。つまり前歯は、モノを噛むのに必要な歯です。また、この歯を抜くと治療中の見た目にも問題ありそうですね。
必要性と見た目から、矯正で抜く事は殆ど無いと言われています。
それに前歯の辺りにスペースが確保出来ても、歯を並べていくために有効な位置かどうか疑わしいとも思いますね。
ですので、前歯を抜く優先度はかなり低いという事です。
3番(犬歯)は丈夫で寿命が長いので抜かない
続いて3番。これは一般的に犬歯と言われている歯です。歯並びがズレている人は、「八重歯になって見た目がよくないから抜いてしまおうか?」という方もいらっしゃるそうですが、犬歯はとても重要な歯と言われています。
それは、「他の歯に比べて根が深い事、寿命が長くて丈夫な歯」である事から、歯が健康であれば、まず抜かない歯とされています。
審美的な目的やスペース確保の為に八重歯を抜くというのは矯正治療では、まずありえない方法だという事ですね。
もし、八重歯が気になっているので、いっそ抜いてしまえ!と考えているなら、まずその考えは改めた方が良さそうです。
今はそれで良くても、将来歳を重ねた時に後悔する可能性が高いのでは?と思われます。
6番、7番(大臼歯)は、噛み合わせの重要性から抜かない
次に、6と7番。いわゆる奥歯です。(私は歯並びの為に、健康なこの歯を抜きました。)大臼歯とも言います。食べものをすりつぶす歯ですし、奥歯は噛み合にも重要な歯と言われています。
噛み砕く力を受け止める為に歯の根が他の歯より多かったり、歯そのものが大きかったりすると言われています。
また歯の奥に生えている為に、ここへスペースを確保しても、他の歯を移動させて埋め込むのに(歯を並べるのに)とても時間がかかるそうであまり抜かないようです。
消去法で4番、5番(小臼歯)?
歯の機能と見た目の重要性から優先順位を付けて、最後に残った歯が、4と5番になりました。抜歯の選定は消去法?なんですかね・・・?
他の歯は抜くと何かしら問題があるので、「比較的影響の少ない4番、5番を抜きましょう。」という事でしょうか?
確かに歯はそれぞれ役割があってどの歯も必要だから生えています。いらない歯が存在するハズがありません。やむを得ずの選択なんでしょうね。
この4番と5番の歯は小臼歯とも言われています。
ものをすりつぶす歯ですが、大臼歯と比べると少し小さな歯でも有るようです。
重要性が一番低いと取れる事、歯の並びでいうと大体真ん中辺りにスペースが出来、他の歯を埋め込みやすいという面からもこの歯をスペース確保の為に抜くという考えはとても合理的で理解が出来ます。
なぜ大臼歯の抜歯を決断したのか?
上記を踏まえ、奥歯の重要性をそれなりに理解した上で、私は大抵の場合は抜かない「奥歯を抜歯する。」というパターンで矯正の治療を進める事にしました。それで、実際に詳しい検査を行った後、治療開始に伴い抜歯を行いました。
現在、上の右側は第6番、左側は第7番を抜歯している状態です。
では続けて歯を抜いた感想や決断理由を少し綴りたいと思います。
上の奥歯を抜いた感想
まず感想ですが、一言でいうと食事が大変です。抜いた歯も変則的で、先にも書いた通り上の右側は第6番、左側は第7番です。
ですので、奥歯が無い事で物理的に他の歯を使う必要がある事や、右と左で感覚が違うと感じる事もあって、とても顎が疲れますし力も入りません。
それぞれ「1本抜くだけ」の様に簡単に思っていましたが、全然違いました。
「普通は抜かない歯」という事を食事の際に何度も実感しました。
奥歯を抜いて、きちんと歯は並ぶのか?
ではあまり抜かない奥歯を抜いて、本当に歯は綺麗に並ぶのでしょうか??
今の所、最大の懸念材料です。ネットで調べる限り、治療の症例がとても少ないです。「まずやりません。」と記載された内容が多いですね。
まずやらない治療方法を選ぶ事がベストだったという歯並びという事でしょうか。
だとしたら、矯正の先生からすればどんな歯並びなんでしょう?
そういえば前回ご紹介した無料相談時に、「先生によって治療の方針が全く違ってくるような歯並びかもしません。」とも仰っていました。
ですので、今の先生はこの歯を抜歯する方向を提示して下さいましたが、先生の経験や知識によって違う歯を抜く方法があったのかもしれません・・・・。
また先生が仰るには、6番抜歯の上での矯正治療は、私で二人目だとも仰っていました。
ただ、「一人目の方は歯の状態が良くなかったので、抜歯という選択をしましたが、健康な6番を抜くというのは決断し難い。」とも仰っていました。
決断したのは、28本で並べるから
親知らずを奥歯にするという事は、「一般的な抜歯治療より抜く歯の本数が少ない」という事です。私はこれをメリットと捉えました。
「先生によって治療の方向が異なる。」というのは、矯正においてはあまり珍しい事では無いと感じています。
なぜなら、歯の状態は個人個人で大きく違いますし、先生の技術的な面、得意な治療方法、経験値が違うからです。
また治療の最終目的が、患者個人個人で異なる可能性もあるからです。
私も今の先生に出会えていなければ、セオリー通りの親不知4本+小臼歯4本=合計8本の抜歯で矯正を始めていたかもしません。ですが、全部で4本抜歯の上で治療を始めることが出来ました。
つまり一般的に想定されている抜歯の本数より少なく済みました。これを私はメリットとしたのです。
一番最初の無料相談で「8本の抜歯」を提示された時に感じた事は、「二度と生えてこない歯を抜くのは怖いなぁ」という思いでした。
ですから今の治療の方向で少しでも歯を残せて良かったと感じています。
まだ治療を始めたばかりですし、将来、歯の本数についてどう感じるかは分からないので、今の所の最大のメリットとは申しましたが、正直に言うと「抜歯が少しですんで良かったな〜」と軽くて曖昧な感覚もあります。
それでも、これが矯正においては大きなメリットの様な気がします。
親不知も含めてですが、「上下28本で歯を並べる。」この28本という本数がかなり理想的なのでは?と思っています。
最後に
あまり想定されていない抜歯の事で、様々な不安もありますが、「治療の前例がある」という先生を信じて矯正を進めていきたいと思います。まだ始めたばかりで今後どうなるかわかりませんが、矯正の経緯については随時記事にしていきたいと思いますので、よろしくお願い致します。
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