歯科矯正で歯を削る?下の歯列のディスクングをしました!

(更新日2021年4月18日)

先日歯科矯正で歯を削りました。

「歯を削る」というワードの意味が強すぎて驚かれましたか?

これは、治療の中で行った「ディスキング」というものです。

私の先生は「歯の表面を磨きます」とおっしゃっていたので、「歯をガリガリと削る」という事では無さそうです。

ではそのあたりのお話を少し書かせて頂きます。


歯科矯正で歯を削る?下の歯列のディスクングをしました!



歯を削る?歯科矯正のディスキング治療

歯の何を削るのか?

歯を削ると言っても一体何をどうするのか?と不安になりますよね。

そこでネットで調べてみると、分かりやすい説明文があったので引用でご紹介してみます。

矯正治療の用語集 | 裏側矯正専門の【渋谷矯正歯科】
ディスキングとは
歯の横の面をエナメル質の範囲内で多少削って、歯の幅を小さくする方法。 抜歯するほどではない、わずかなスペース不足(1~2mm前後)のときにおこなう場合があります。 ストリッピング、IPRと表記することもあります。

どうやら歯の「エナメル質を削る治療」の様ですね。

ではそのエナメル質は歯のどの部分でどの位の厚みなのでしょうか?
こちらも引用でご紹介です。

エナメル質 | APAGARD
歯冠の一番外側、表面を覆う部分。エナメル質(えなめるしつ、Enamel)は、人体の中でもっとも硬い組織です。
このエナメル質、象牙質歯髄の3層構造で歯はできています。その色は半透明で、歯が白く見るのはエナメル質の下にある象牙質が透けて見えるためです。エナメル質の厚みには個人差がありますが、だいたい2~3ミリ程度です。
上記の説明では、2~3ミリとの事ですね。
歯の大きさで考えるとかなり分厚いように思いました。

参考になるかどうかわかりませんが、歯の構造のイラストを書いてみました。

削る部分のエナメル質は歯の一番外にある層の事を指すようです。


©さんがつの歯科矯正を始めます 歯のイラスト

ディスキングは「1~2mmのスペースを確保する為」という事ですから、1本当たりの削り厚は、2mm÷12~14本の歯=0.16mmです。

エナメル質の厚みは、最低でも2mmとの事なので0.16mm削っても、10分の1いかない位との事なので安心しました。

全部の歯を少しずつ削るというのも治療によって違ってきそうですが、先生のおっしゃる「磨く」というような感覚に近いのでしょう。

エナメル質をガリガリと削ってしまうような治療では無さそうで一安心です。 



ディスキング治療の感想

続いて治療の感想です。

口内の治療なのではっきりと器具は見ていないのですが、サンドペーパーの様なもので歯と歯の間を削っているような感覚がありました。

始めは歯の隙間の上側を削っている感じ。
そこから徐々に歯の隙間(側面の部分)にそのサンドペーパーが入っていくように思いました。

始めはガリガリというような音がして、だんだんと音が無くなっていくように思いました。
(実際に音がしていたのかは分からないのですが、患者側の感覚として聞こえたように思いました。)

必要な隙間を広げたら(表面を削ったら)ガリガリという音が無くなったように思います。

磨くといっても削れた歯?のようなものが口内に残ると思うのですが、そのようなザラザラとした感覚はありませんでした。

やはり「磨く」という感覚の方が近いのでしょう。

ディスキングの治療後に「歯や歯茎がしみたり痛んだり、するかもしれません。」と言われましたが、そういった症状は全くありませんでした。



どうしてディスキング治療になったのか

私の下の歯の矯正は横向の親知らずを抜いただけで治療を始めました。

そういう事からスペースが大幅に不足する歯並びではなかったのかもしれません。

けれどそれなりに歯の重なりが大きい、ガチャガチャとした歯並びでした。

本来なら抜歯をしそうな見た目ですが、そういう結果には至りませんでした。

どうしてガチャガチャとした歯並びだったのに、抜歯をしないでディスキングの治療になったのか?をここで少しお話してみます。


ディスキング治療になった理由その1「上の歯を14本で並べる」

何度もご紹介していますが、私は奥歯を抜いて親知らずを奥歯にする矯正をしています。

歯を抜きましたが、親知らずが生えていない状態の14本という数と機能を維持する治療になりました。

ですので噛み合わせを考えると、上と同じ14本で歯を並べる方が良いというのは簡単に想像が出来ると思います。



ディスキング治療になった理由その2「見た目」

2つ目の理由は機能面では無く見た目の問題です。

歯を抜くという事は歯列が後方へ下がります。

下顎がこれ以上後方へ下がる(口元が引っ込む)と見た目が魔法使いのおばぁさんみたいになってしまい、見た目の印象が悪くなりそうだという事です。



矯正前の横顔のEラインがそんなに悪くないので、これ以上後方に下げない方が良いとの判断ですね。




最後に

このように抜歯以外の選択で歯を並べるスペースを確保するためにディスキング治療というものがあるようです。

因みに下の歯の全てにディスキング治療を行った感じは無かったので、歯の移動や様子をみて少しずつ調整しているのではないか?と感じました。

少しネガティブなイメージのある治療でしたが、体験してみると痛みや不具合もなくて安心しました。

またこういった治療は、先生の技量や経験に委ねられる部分もありますので、矯正の専門医や、認定医に診て頂いた方がより安心だろうなとも感じました。

この辺りのお話は下記のエントリーでご紹介していますので、良ければ参考にしてみて下さい。

歯並びを綺麗に整えたい!歯科矯正のクリニック選びで大切な事

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